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外壁や屋根を塗り替える際、その品質を決定づけるのは塗装前の準備作業といっても過言ではありません。
特に、「ケレン作業」と呼ばれる下地処理は、塗料をしっかりと密着させるために大切なのです。
この工程を怠ると、塗装が長持ちせず、見た目にも影響が出てしまいます。ただ、全ての建材に対して行われるのではありません。
本日は、そんなケレンについて解説していきます。

この記事のPOINT

☑ ケレンとは、塗装の品質を左右する重要な作業
☑ ケレン作業の種類と費用
☑ 見積書にはケレンと記載されない場合も

ケレンとは何か?塗装の品質を左右するケレンの重要性

ケレン作業とは、塗装を施す前に必要な下地処理の一つです。塗装前に外壁表面の錆や汚れ取り除くことで、上に塗る塗料がしっかりと密着するようにするのが目的です。
ヤスリや電動工具を駆使して、塗装される表面の不要な錆や古い塗膜を取り除きます。この作業は、高圧洗浄で表面の汚れを落とした後に実施されることが一般的です。
表面が滑らか過ぎると塗料が食いつかないため、わざと細かな傷をつけてざらつかせることで、新たに塗る塗料の密着を強化するのです。
もしケレンを怠ると、数年で剥がれたり膨れたりする可能性が高まります。塗料の性能と仕上がりを長く保つためには、ケレン作業を丁寧に行うことが極めて重要です。

ケレン作業の種類と1平方メートル(㎡)あたりの費用

ケレン作業は劣化の状態に応じて4つの異なる方法があります。
ケレン作業には、手作業によるものと機械を使用するものがあり、それぞれにかかる費用は異なります。手作業は時間がかかるものの、細かい部分まで丁寧に処理できる一方、機械を用いると効率的に広範囲を処理することが可能です。費用は作業の範囲や状態、選ぶ方法によって変わります

1種ケレン

外壁や屋根の塗装工事において、最も徹底した下地処理をするのが1種ケレンです。
この作業は、塗装された表面が著しく劣化している場合に採用され、特殊な工具を使用して塗膜を根本から剥離し、下地を丸裸にします。
新しく塗る塗料のための理想的な土台を作り出します。

この手法は、耐久性や安全性が求められる公共インフラのメンテナンスに頻繁に用いられる一方で、個人の住宅ではほとんど採用されることはありません。なぜなら、家屋の外壁が1種ケレンを必要とするほど損傷している場合、塗装の更新ではなく、壁材自体の交換が適切な対応策となるからです。

この作業の費用は、面積に応じて変動し、一般的には平方メートルあたり4,500円から6,000円の範囲で設定されています。しかし、具体的な価格は作業の難易度や必要な工具によって左右されるため、詳細な見積もりを取ることが重要です。

2種ケレン

2種ケレンは特に劣化の進んだ家屋に適用されます。この工程では、ディスクサンダーや電動工具を駆使し、錆や古い塗料を徹底的に取り除く作業を指します。
平方メートルあたり1,500円から2,000円で、作業の範囲や劣化の程度によって変動することがあります。

3種ケレン

3種ケレンは、一般的な戸建て住宅のメンテナンスに頻繁に用いられる方法で、電動工具だけでなく手工具を用い、ワイヤーブラシやスクレーパーを駆使して手作業で行います。
この作業は、まだ十分な密着性がある塗膜は残しながら表面の錆や古い塗料を丁寧に取り除くことで、新たな塗装がしっかりと密着するようにするためのものです。

3種ケレンの単価に関しては、作業面積が1平方メートルあたりで、凡そ500円から1,000円程度が市場の相場となっています。もちろん、作業の難易度や地域、建物の状態によって価格は変動することがありますので、正確な見積もりを得るためには専門業者に相談することが重要です。

4種ケレン

外壁や屋根塗装において、4種ケレンは重要な下地処理の一つです。
この作業は、塗装を施す表面が錆びや大きなダメージをほとんど受けていない状態に適しており、表面のわずかな汚れや細かな不純物を取り除くために行われます。
作業にはヤスリやスポンジ研磨材が用いられ、塗料の密着を高めるために表面を滑らかに整えます。

単価は、一般的に平方メートルあたり200円から400円の範囲で設定されています。ただし、作業の規模や状況によって変動します。

見積書にはケレンと記載されない場合も

外壁や屋根の塗装を成功させるためには、ケレン作業が不可欠です。この工程は塗料がしっかりと密着するための下準備として、仕上がりの質を大きく左右するものです。しかし、中にはこの重要なケレン作業を省略し、品質を落とす手抜き工事を行う業者もいるのが現実です。

見積もりの段階で、ケレン作業の有無を把握することが大切です。
見積書にこの工程が明記されていなければ、業者に直接問い合わせを行いましょう。
時には「下地処理」「素地調整」「表面処理」といった異なる用語でケレン作業が記されていることもあります。そのため、見積書にこれらの言葉があれば、それが実際にケレン作業を指しているのかを確かめることが重要です。

塗装工事の品質を保証するためにも、見積書の内容は慎重にチェックし、必要な作業が適切に行われるよう確認することが大切です。

ケレン作業
ケレン作業

まとめ

外壁や屋根を塗装する際に欠かせないのがケレン作業です。
塗装面の不要な旧塗膜や汚れ、錆などを取り除き、新しい塗料がしっかりと密着するための下準備です。この作業をおろそかにすると、塗装後にすぐに剥がれや色あせの原因となり、結果的に塗り替えの頻度が増えてしまいます。

塗装業者選びでは、ケレン作業が見積もりに含まれているかをしっかりと確認し、その内容や費用を把握しておくことが大切です。仕上がりの品質を左右するこの作業について、きちんと理解し、適切な判断を行うことが、美しい外壁や屋根を長く保つ秘訣です。

プロタイムズ長野若里店では、外壁塗装工事全般はもちろん、外壁の状態を少しでも長くよいものにするために定期点検をはじめとするメンテナンス業務も行っています。お気軽にご相談ください。

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