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塗装の仕上がりを決める「下塗り」|DIYで耐久性をアップさせる秘訣
2025.10.21
塗料の種類
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外壁や屋根の塗装では、どうしても上塗り塗料の色や機能性に注目しがちです。
しかし、塗装の工程の中で最も重要なのが下塗りの作業です。下塗りは塗装の土台となる工程で、ここをしっかり行うかどうかで仕上がりや耐久年数が大きく変わってくるのです。
いくら高性能な塗料でも、下塗りを丁寧に行わなければ意味がありません。
DIYで塗装を行う場合でも、下塗りを省いたり適切でない塗料を使うと、上塗り塗料が剥がれやすくなったり、色ムラや艶ムラが生じることがあります。
この記事では、下塗りの基本的な役割、種類、施工時の注意点を詳しく解説しています。DIYで塗装する方にも役立つ情報ですので、ぜひ参考にしてください。
☑ 下塗りは、塗料の仕上がりと耐久性を支える「土台作り」
☑ 下塗り材には主に、シーラー、フィラー、金属プライマーなどがある
☑ 下塗りの際は、下地の状態、塗料選び、塗布量や乾燥時間、環境条件に気を付ける
☑ 塗装が難しい外壁には、専用の下塗り材を使用すること
下塗りとは?基本的な役割

下塗りは、上塗り塗料の仕上がりと耐久性を支える「土台作り」の工程です。下塗りを省いて上塗りだけを塗っても、塗膜が剥がれたり膨れたり、色ムラや仕上がりの凹凸が出たりするなど、見た目と耐久性の両方に悪影響が出ます。
上塗り塗料は主に美観や耐候性を高めることが目的ですが、下塗り塗料は、素材への密着性を高め、吸い込みを防いだり、ひび割れや凹凸の補修や、特殊な保護機能を持たせたりすることを目的としています。
下塗りの役割は主に下記です。

● 接着性を高める
上塗り塗料が外壁や屋根の素材にしっかり密着するようにする。これにより剥がれや膨れを防ぎます。
● 吸い込みムラ・色ムラを防ぐ
劣化が進んだ下地は塗料を吸い込みやすく、必要な膜厚を得ることがでないと上塗り塗料の期待耐用年数が短くなってしまう恐れがあります。
下塗りで吸い込みを抑え、均一にすることで色ムラのない艶やかな仕上がりになります。
● 下地補修・保護
小さなひび割れや凹凸を埋めて塗膜を安定させ、耐久性を向上させます。金属部なら錆止め、木材なら透湿効果など、下地に応じた保護も行えます。
他にも、下塗り材に防錆性や遮熱性能を持たせたり、下地の色を隠す隠ぺい性といった役割も持っています。
下塗りを省くと、上塗り塗料だけでは性能を十分に発揮できず、耐久性や仕上がりに影響します。塗装を長持ちさせ、見た目も美しくするためには、下塗りを必ず行うことが重要です。
下塗り材の種類
下塗り材には、外壁や屋根の素材や目的に応じていくつかの種類があります。それぞれの特徴や使用例を詳しく解説します。
シーラー(吸い込み止め)

● 特徴:多孔質の素材が塗料を吸い込みすぎるのを防ぐ下塗り材です。
コンクリート、モルタル、サイディングなどの外壁に適しており、塗布することで上塗り塗料の色ムラや艶ムラを防ぐことができます。
表面に薄い膜を作り、塗料の吸い込みを均一にする役割はありますが、ひび割れの補修や厚み付けにはあまり向いていません。
水のようにサラサラしていて伸びが良く、塗ると下地にしみ込むように馴染みます。表面は薄く膜を作る程度なので、厚みはほとんど感じません。
● 使用例:モルタル、サイディング、ALCパネル、スレート屋根など
フィラー(凹凸・ひび割れ補修)

● 特徴:外壁の微細な凹凸やひび割れを埋め、平滑な面に整えることを目的とした下塗り材です。
塗布することで表面の凹凸を埋め、上塗り塗料の厚みを安定させます。
塗膜に厚みがあるため、多少の下地の凹凸も隠すことができ、小さなひびを埋めます。吸い込み止め効果もあるものの、シーラーほど軽くはなく、平滑化に特化しています。
シーラーとフィラー機能を兼ね備えた「微弾性フィラー」というものもあります。
● 使用例:モルタル壁やALC外壁、古い外壁の補修
金属プライマー(サビ止め)

● 特徴:鉄部や金属屋根の錆を防ぐための下塗り材です。
錆の発生を抑え、上塗り塗料の密着性を高めます。赤さび色(赤褐色)のものが多く、塗ると金属面に密着して保護膜を作ります。
錆がある場合は下塗り前にケレンやペーパー掛けを行って錆を取り除いておきます。金属素材に必須の工程です。
● 使用例:トタン屋根、金属製雨樋、シャッター
下塗り施工時に気を付けるポイント

下塗りはどれだけ丁寧に塗るかで仕上がりと耐久性が変わります。特にDIYで施工する場合は以下の点に注意してください。
下地の状態確認
下塗り施工の前には、下地の状態をしっかり確認します。
外壁や屋根に付着している汚れや古い塗膜、藻やカビをしっかり除去しなければ、下塗り材が密着せず、上塗り塗料の剥がれやムラの原因になります。
ひび割れや釘穴は補修し均しておきます。
下地の状態が整っていないまま塗装を行うと、塗装が長持ちせず、どれだけ高性能な塗料を使っても効果が十分に発揮されません。
塗料選び

下塗り材は、外壁や屋根の素材、そして使用する上塗り塗料に合わせて選びます。素材や劣化状態に合わない下塗り材を使用すると、密着不良や膨れ、剥がれの原因になります。
下塗りと上塗りは、メーカーが推奨する組み合わせで使うのが基本です。シリコンやフッ素など高耐久の上塗りを使う場合でも、対応する下塗り材を選ばなければ性能を引き出せません。
DIYを行う場合でも、製品の説明書や施工マニュアルを確認し、目的に合った下塗り材を選ぶことが大切です。
塗布量・乾燥時間
下塗り材は、薄すぎると下地を保護できず、厚すぎると乾燥不良の原因になります。
劣化し傷んだ下地は塗料を吸い込むので、塗料の吸い込み止めの役割を持つ下塗りを使用します。必ずメーカー指定の希釈率と塗布量を守り、均一に塗布します。
乾燥時間が足りないと密着不良や塗膜剥がれの原因になりますが、逆に次の塗装まで時間を空けすぎてもよくありません。塗料は製品ごとに乾燥時間が異なり、メーカーが示す時間を守って施工してこそ、本来の性能を発揮できます。
環境条件に注意

施工当日の天候や気温、湿度にも注意が必要です。
雨や結露、強風や寒い日は、塗料の乾燥や硬化に影響を与えるので避けます。
気温が低すぎると硬化が遅れて塗膜が脆く、高温すぎると泡の発生やひび割れが生じることがあります。湿度が高いと塗膜に白化や艶引けが発生するリスクが高まります。
DIYで施工する場合は特に、天候の安定した日に作業することが推奨されます。
再塗装で注意すべき、塗装が難しい外壁

外壁の中には、塗料が付きにくい「特殊コーティングされたサイディング」や、再塗装時に密着不良を起こしやすい「難付着系塗膜」と呼ばれる塗料で塗装されているものがあります。
これらが塗布されていることを知らずに上から塗装をしてしまうと、1年も満たずに塗膜が剝がれてしまう可能性が高いです。代表的なものを挙げると、以下の通りです。
● 光触媒で塗装又はコーティングが施された外壁
● 無機系塗料(ハイブリッド塗料)で塗装又はコーティングが施された外壁
● フッ素塗料で塗装又はコーティングが施された外壁
● 親水性のある塗料で塗装コーティングが施された外壁
● セラミック系コーティングが施された外壁
これらの塗料は、汚れを防ぐ性能が高い反面、塗り替えの際には新しい塗料が密着しにくく、そのまま塗ると塗膜が剥がれてしまうリスクがあります。
対策として、専用の下塗り材を選ぶ必要があります。
塗料のカタログや仕様書にある「適用下地」の欄を確認し、光触媒や無機系などにも使用できると明記されているかをチェックしましょう。
どんな既存塗膜なのか判別が難しい場合には、難付着系にも一般的な塗膜にも使用できる下塗り材を使用すると良いでしょう。
まとめ

塗装の耐久性や仕上がりを左右する下塗りは、単に上塗りの前段階ではなく、塗装全体の土台作りにあたる重要な工程です。
下地の状態や塗膜の種類に応じた下塗り材を選び、適切な塗布量・乾燥時間を守ることで、色ムラや剥がれ、膨れといったトラブルを防ぎ、塗装の仕上がりや耐久性を最大限に引き出すことができるのです。
しかし、下地や旧塗膜の種類を正確に見極め、最適な下塗り材を選ぶのは意外と難しく、専門的な判断が必要になることも少なくありません。
当店では、豊富な経験と知識を活かし、外壁や屋根の状態に合わせた最適な下塗り材を選定し、確かな技術で施工いたします。塗装をお考えの方は、私たちプロタイムズ長野若里店にお任せください。
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