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屋根の劣化が気になってくると、カバー工法を検討される方も多いでしょう。そんな時「ジンカリウム鋼板」をお勧めされた、という方も多いのではないでしょうか?

ジンカリウム鋼板は、従来の金属屋根で指摘されがちだった雨音の大きさ・見た目の無機質さ・メンテナンス頻度といった弱点を改善した屋根材です。

この記事では、ジンカリウム鋼板の基本的な仕組みから、ガルバリウム鋼板との違い、メリット・デメリット、太陽光パネルとの相性までを整理し、屋根選びで後悔しないための判断材料を分かりやすく解説します。

この記事のPOINT

☑ ジンカリウム鋼板は「石粒付き金属屋根」の呼び名
☑ 高耐久・軽量・低メンテナンスで、屋根リフォームやカバー工法に向く
☑ 雨音の軽減や断熱・遮音性の向上が期待できる屋根材
☑ メーカー選びでは「素材」より「仕様・保証・施工体制」を重視することが重要

ジンカリウム鋼板って、どんな屋根材?

ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板を基材とした石粒付き金属屋根材です。
ガルバリウム鋼板が「素材名」であるのに対し、ジンカリウム鋼板は、その素材に自然石粒などを施した「屋根材としての呼び名」という違いがあります。

※日本において住宅用屋根材として流通しているジンカリウム鋼板は、石粒付きタイプが一般的であり、本記事も石粒付き製品を前提に解説しています。

ジンカリウム鋼板はアルミ亜鉛合金めっき鋼板(ガルバリウム鋼板)を基材とし、その表面に耐候性樹脂で自然石粒を固定した多層構造の屋根材です。

主に戸建て住宅の屋根リフォームやカバー工法で採用されており、長寿命・低メンテナンス・静かな屋根を求める方に選ばれています。

ジンカリウム鋼板の基本特性

ジンカリウム鋼板は防錆性に優れ、塗装を前提としない安定した屋根材です。

ジンカリウム鋼板の基材は、アルミ亜鉛合金めっき鋼板(ガルバリウム鋼板)です。
このめっき層は、切断面やビス周りでも錆が進行しにくく、金属屋根の弱点とされてきた腐食リスクを抑えます。

表面には耐候性樹脂で自然石粒が固定されており、金属+樹脂+石粒の多層構造となっています。
この構造により、紫外線・雨風・衝撃が分散され、屋根材としての安定性が高まります。

また、軽量でありながら気候変化に強く、反りや割れが起きにくい点も特徴です。
再塗装を前提としない屋根材のため、長期的なメンテナンス負担を抑えやすく、長期保証を設定する製品が多いことも選ばれる理由のひとつです。

ガルバリウム鋼板との違い

ジンカリウム鋼板とガルバリウム鋼板は、基材となる金属自体はほぼ同じです。
大きな違いは、表面に自然石粒があるかどうかにあります。

ガルバリウム鋼板は、金属板に塗装を施したシンプルな屋根材です。
軽量でコストを抑えやすい一方、雨音が響きやすく、傷やへこみが目立ちやすい傾向があります。

一方、ジンカリウム鋼板は、表面に自然石粒をコーティングしています。この石粒層によって雨音が軽減され、傷も目立ちにくくなります。

その分、ガルバリウム鋼板よりはやや重く、初期費用も高めになります。

自然石粒コーティングがもたらす効果とは?

ジンカリウム鋼板の性能を支えているのが、表面に施された自然石粒コーティングです。

表面の自然石粒は、紫外線を分散し、塗膜の劣化や色あせを抑えます。
また、雨粒の衝撃を和らげるため、金属屋根特有の雨音を軽減する効果があります。

さらに、金属表面が石粒で覆われることで、雨水や塩分が直接触れにくくなり、防錆性も向上します。

金属特有のギラつきが少なく、洋風・和モダンなど幅広い住宅デザインに馴染みやすい屋根材です。

ジンカリウム鋼板のメリットを詳しく解説

高耐久・長寿命

ジンカリウム鋼板は自然石粒コーティングを施しているため、一般的なトタンやガルバリウム鋼板よりも腐食に強いのが特長です。
台風・豪雪・寒暖差の大きい地域でも、反りやひび割れが起きにくく、耐用年数は30年以上が期待できます。

塩害や酸性雨にも強く、長く安心して使えます。 この高い耐久性によりメンテナンスの手間と費用を抑えられ、ライフサイクルコストを小さくできるのが大きなメリットです。
国内メーカーの多くは、赤錆や穴あきに対して20〜30年の保証を設定しており、定期点検を行えばさらに寿命を延ばすことができるでしょう。

メンテナンス負担を軽減

ジンカリウム鋼板は、一般的な金属屋根のように定期的な再塗装を前提とした屋根材ではありません。石粒コーティング自体が保護層の役割を果たすため、塗膜劣化による防水性能の低下が起こりにくいのが理由です。

そのため、塗装メンテナンスの頻度を抑えやすく、長期的な維持管理コスト(ライフサイクルコスト)を抑えやすい屋根材といえます。

※ただし、落下物や台風被害などで部分補修が必要になるケースはあります。

軽量で耐震性に優れている

ジンカリウム鋼板は非常に軽量で、瓦屋根の約1/6〜1/8程度の重量です。建物全体の負担を軽減できるため、耐震性の向上にもつながります。

特に築年数の経過した住宅では、屋根を軽くすること自体が耐震対策になるため、葺き替えやカバー工法で選ばれる理由の一つです。

軽さは施工性にも優れ、メンテナンス作業の安全性・効率性が高まるので、長期的な維持管理費の削減にも寄与します。

断熱性と遮音性が高い

金属屋根と聞くと「暑い・うるさい」というイメージを持たれがちですが、ジンカリウム鋼板(特に石粒付き)はその弱点を補っています。

自然石粒コーティングによって表面に微細な空気層が生まれ、日射熱や雨音の伝わりを抑制します。
屋根裏の通気層や断熱材と組み合わせることで、夏の室温上昇や雨音の軽減といった効果がより高まります。

防火性がある

ジンカリウム鋼板は高い防火性を備えた屋根材で、火災時の延焼リスクを抑えることができます。

多くの製品が建築基準法の「屋根の飛び火性能」に適合しており、防火地域・準防火地域でも採用しやすいでしょう。耐火性のあるルーフィングと組み合わせれば、火の粉が落ちても躯体への熱影響を抑えられます。

製品選定・施工・定期点検を適切に行えば、住まいの防火性能をしっかり確保できます。

ジンカリウム鋼板のデメリットと注意点

ジンカリウム鋼板にも弱点はあり、採用前に把握しておくと後悔を避けられます。

表面の石粒が剥がれ落ちる可能性

表面の自然石粒が経年で一部剥がれることがあります。
紫外線や熱による伸縮、強風・飛来物の衝撃に加え、屋根上の歩行や雪下ろしによる摩耗が主な原因です。誤った高圧洗浄や硬いブラシでの清掃も、接着樹脂を傷めやすいため注意が必要です。

沿岸部では塩害の影響で樹脂劣化が進み、台風後に石粒が目立って失われるケースも見られます。
足場・アンテナ工事時の接触、落枝や落葉の堆積も局所的な剥離を招きやすいです。

対策としては、定期点検でドレインや棟まわりを確認し、早めに部分補修へつなげることが重要です。
補修はメーカー指定の接着剤と補修チップを使用し、露出部を保護する方法が有効です。

コストがやや高額

ジンカリウム鋼板は、初期費用がやや高めの屋根材です。
原材料コストに加え、自然石粒コーティングの製造工程や、施工に一定の技術が求められることが価格に反映されます。

一方で、高い耐久性を持ち、定期的な再塗装を前提としない屋根材のため、メンテナンス頻度は少なめです。その結果、長期的に見ると修繕費を抑えやすく、ライフサイクルコストの面では有利になるケースが多くあります。

費用検討では、複数社で相見積もりを取り、保証年数や施工店のアフター体制を必ず確認しましょう。費用と保証・性能のバランスを見て、採用可否を判断してみてください。

断熱材一体型製品と比較した場合の性能差

断熱材一体型に比べると、ジンカリウム鋼板単体は断熱・遮音性能がやや劣ることがあります。
一体型は芯材が入っているため、熱や音を通しにくい構造だからです。

ただし、「屋根通気層・十分な天井断熱・遮熱ルーフィング」を組み合わせれば、体感の差はほとんど気にならないレベルに調整できます。
防火性では一体型は芯材次第で性能に差がありますが、ジンカリウム鋼板は不燃材料のため安心です。

また、一体型は結露や雨漏り時に乾きにくく、部分補修が難しいため改修費が高くなりやすい点がデメリットです。ジンカリ単体+分離断熱なら補修しやすく、長期メンテナンス面で有利です。

コストは一体型のほうが高くなりがちで、ジンカリウム鋼板単体は断熱材を自由に選べるため予算調整がしやすいという特徴があります。

太陽光パネルとの相性は?

ジンカリウム鋼板は太陽光パネルとの相性が良い屋根材です。
軽量で耐久性が高いため、太陽光パネルの荷重に対応しやすく、長期運用にも向いています。

太陽光パネル設置では、屋根に穴を開けない掴み金具やアンカー(非貫通工法)を用います。メーカー指定の金具と下地補強を行えば、防水性を確保しながら保証との両立も可能です。

しかし、ジンカリウム鋼板は表面が石粒仕上げのため、施工時の歩行や工具の接触で石粒が剥がれる恐れがあります。そのため、足場板を敷くなどの養生を行い、丁寧な施工が重要です。

架台は屋根とパネルの間に空気が流れる通気タイプを選ぶと、夏場の熱こもりを抑え、発電効率の低下を防ぎやすいでしょう。金具はステンレス製を使い、異種金属接触による劣化を防ぐ配慮も必要です。

国内で流通している主要メーカー

国内で流通しているジンカリウム鋼板(石粒付き金属屋根)には、以下のような主要ブランドがあります。
各ブランドはデザインや石粒仕上げの方法に違いがありますが、いずれも高耐久・低メンテナンスを重視した住宅用屋根材として採用されています。

1. ディートレーディング — ディーズルーフィング

  • 海外製の石粒付き金属屋根材を日本向けに輸入・展開しているブランド。
  • 国内での施工実績が非常に多く、ジンカリウム鋼板の代表的存在として知られています。

2. リクシル — T・ルーフ

  • LIXILが展開する石粒付き金属屋根材シリーズ。
  • 瓦調からモダンデザインまでラインナップが豊富で、意匠性と性能のバランスに優れています。

3. 伊藤忠建材 — スカイメタルルーフ

  • 伊藤忠建材が取り扱うストーンチップ鋼板屋根材。
  • シリーズによってはイタリア産の天然石粒を使用しており、質感やデザイン性に特徴があります。

※ジンカリウム鋼板は、メーカーやブランドごとに基本素材(基材)はほぼ同等ですが、仕上げの石粒材や表面処理、板厚などの仕様が異なるため、質感や耐候性の感じ方に差が出ることがあります。

まとめ

ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板を基材に自然石粒をコーティングした、高耐久・低メンテナンスを特徴とする金属屋根材です。

耐久性が高く、また再塗装を前提としないため、長期的な維持費を抑えやすい点が大きな魅力です。
一方で、初期費用や石粒の取り扱いなど、事前に理解しておくべき注意点もあります。

屋根材選びで大切なのは、「価格」だけでなく、住んでいる地域の気候や、将来のメンテナンスまで含めて判断することです。
ジンカリウム鋼板がご自宅に適しているかどうかは、屋根の形状や下地の状態によっても変わります。

プロタイムズ長野若里店では、ジンカリウム鋼板のカバー工法などを多数手掛けてきました。
屋根リフォームをご検討中の方や、屋根の選定に迷っている方はお気軽にご相談ください。

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