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家を建てる際、軒の有無は大きな選択肢の一つです。
近年、スタイリッシュな外観を求めて軒のない家が人気を集めていますが、その長期的な影響については十分に理解されていないかもしれません。
本記事では、軒のない家のメリットとデメリットを詳しく分析し、軒のある家との比較も交えながら、あなたの理想の住まいづくりをサポートします。後悔しない家づくりのために押さえるべきポイントも解説するので、ぜひ最後までお読みください。

この記事のPOINT

☑ 軒の基本的な役割とは
☑ 軒がない家が増えている理由
☑ 軒ゼロ住宅のメリット 居住スペースの最大化、モダンな外観、建築費用の削減
☑ 軒ゼロ住宅のデメリット 雨漏りリスク、日差し、劣化しやすい、メンテナンス頻度
☑ 軒がない家で耐久性を高める方法

軒のない家とは?その機能と役割を解説

土地が狭い都市部などにおいて、屋根の軒(のき)がほとんどない家が増えています。これらの家は「軒ゼロ住宅」と呼ばれており、近年注目を集める建築デザインの一つです。
従来の日本家屋に見られる軒先を無くしたり、軒の出を小さくすることで、シンプルでモダンな外観を実現しています。軒のない住宅は、その多くが屋根がフラットでサイコロのような四角の家の形をしていることから、キューブ型住宅とも言われます。

また、エネルギー効率の面でも優れており、太陽光パネルの設置がしやすいなど、環境に配慮した住宅としても評価が高まっています。デザイン性と機能性を両立させた軒のない家は、これからの住宅のトレンドを牽引する存在でしょう。

軒の基本的な役割とは?

軒の主な機能は、建物を雨や日差しから守ることです。軒先から滴る雨水や雪は、外壁に直接当たることなく地面に落ちるため、外壁の劣化を防ぎ、建物の寿命を延ばす効果があります。
また、軒は夏の強い日差しを遮る日よけの役割も果たします。軒の出を適切に設計すると、夏は日差しを遮り、冬は暖かい日差しを取り込むことができます。

軒下空間は、雨天時でも活動できる半屋外スペースとして重宝されます。特に、縁側のある日本家屋では、軒下空間が内と外をつなぐ中間領域として機能し、季節を感じながらくつろげる場所となります。さらに、軒は建物の通気性を向上させる役割も担っています。軒裏に設けられた換気口は、屋根裏や壁内の空気を循環させ、結露や湿気の問題を軽減します。これは木造住宅にとって特に重要で、建材の腐朽を防ぎ、建物の耐久性を高めます。

このように、軒は単なる装飾ではなく、建物の保護や快適性向上、エネルギー効率の改善など、多岐にわたる重要な役割を果たしているのです。

軒がない家が増えている理由

近年、軒ゼロ住宅が注目を集めているのは、モダンでミニマルな外観を好む建築デザインの流行があります。さらに、軒がないことで、狭小地や高密度な住宅地においても、限られた敷地を最大限に活用できるため、とくに都市部の土地事情に適応した解決策として注目されています。
またライフスタイルの変化も軒ゼロ住宅の増加に影響を与えています。近年では建築技術が向上したため、軒や軒下空間の必要性が低下し、内部空間を重視する傾向が強まっています。

軒のない家は、現代的でスタイリッシュな印象を与えますが、10年後を見据えると問題が浮き彫りになってきます。外壁の劣化が早まり、メンテナンス費用が嵩むことが懸念されるのです。また、夏場の室内温度上昇や冬の結露など、住環境にも影響を及ぼす可能性があります。
しかし、高性能な建材や設計技術の進歩により、これらの課題は徐々に解決されつつあります。10年後には、さらに多くの軒のない家が街並みに溶け込んでいることでしょう。

軒のない家のメリット

軒のない家は内部空間を最大限に活用できるのが魅力です。壁面を最大限に伸ばすことで、開放感のある室内を演出できます。10年後を見据えると、こうした斬新なデザインの家が増えていくかもしれません。軒のない家は、未来志向の住まいとして注目を集めているのです。

居住スペースの最大化

その最大のメリットは、居住スペースを最大限に活用できることです。
通常の住宅では、軒の出が建築面積に含まれるため、建蔽率の制限を受けやすくなります。一方、軒ゼロ住宅では、外壁面が建築面積の境界となるため、同じ敷地面積でもより広い床面積を確保できるのです。

狭い敷地で建築する場合、軒をなくすことで壁面を、法律で定められている敷地境界ギリギリまで寄せることができ、その分、内部空間を最大化することができます。
軒のない家は、都市部の狭小地や厳しい建築規制がある地域で、特に有効な選択肢となるでしょう。

シンプルでモダンな外観デザイン

軒をなくすことでより自由な設計が可能になる場合があります。
軒の制約がないので、よりモダンでミニマルな外観デザインが可能になります。ミニマリズムを追求した外観は、不要な装飾を排除し、建物の本質的な機能美を際立たせます。直線的なデザインと相まって、都会的でスタイリッシュな外観が生まれるのです。

建築費用の削減が可能

軒ゼロ住宅を採用することで、建築費用の削減が可能となります。屋根の軒を省くことで、材料費や施工費を抑えられるのです。
また、軒ゼロ住宅は外観の凹凸が少ないシンプルな構造のため、建築資材を無駄なく効率的に利用できます。複雑な屋根の施工が不要なため、職人の作業時間も大幅に短縮することができるのです。
これらの節約効果により、1000万円台からの軒なしローコスト住宅も登場しており、住宅購入のハードルを下げる選択肢として注目を集めています。

軒のない家のデメリットとその対策

軒のない家は、モダンでスタイリッシュな外観が魅力ですが、10年後を見据えると課題も浮かび上がります。最大のデメリットは雨漏りリスクです。
軒のない家の魅力を活かしつつ、長期的な視点で快適性と耐久性を確保することが重要です。

雨漏りのリスクが高まる

軒のない家の最大のデメリットは雨漏りリスクが高まることです。
住宅検査機関の報告によると、軒やケラバの少ない住宅では、雨水浸入事例が多発しているのが現状です。

雨漏りの多くは窓回りや、屋根と壁の取り合いで発生しています。
特に軒の出やけらばの出がほとんどない「軒ゼロ」住宅は、これらの場所に直接雨水が当たることになり、軒がある住宅と比べて漏水リスクが著しく高くなります
加えて経年劣化が進む10年後には、外壁や屋根の劣化が顕著になり、雨水の侵入経路が増加する可能性があります。

軒がないことで日射しが直接外壁に当たるため、紫外線による劣化も進行しやすくなります。雨水が直接外壁に当たり、壁面を伝って下降するため、外壁材の劣化や目地のひび割れが加速します。
これらの要因が複合的に作用し、10年後には雨漏りのリスクが著しく高まることが予想されます。
軒なし住宅は、定期的な点検と適切なメンテナンスが不可欠と言えます。

夏の強い日差しが室内に入る

夏の強い日差しが室内に侵入することで、室温が急上昇します。これは特に軒のない家で顕著な問題となるでしょう。常にカーテンを閉めていないと、暑さだけでなく、家具の日焼けも気になるかもしれません。

遮熱フィルムやルーバーの設置は即効性のある対策ですが、10年後を見据えると、外部日よけや庇の設置がより効果的です。南向きの窓には Low-E複層ガラスを採用し、熱線を反射させるのも賢明な選択肢です。
室内環境の快適性を保つには、長期的視点に立った日射対策が不可欠なのです。

雨や太陽光で外壁が劣化しやすい

チョーキング
(外壁の劣化サイン)

軒のない家は、雨や紫外線に直接さらされやすく、外壁の劣化が加速します。特に紫外線による塗装の退色や、雨水の浸透による壁材の膨張・収縮による劣化が顕著になるでしょう。
劣化しひび割れや破損した外壁から雨水が浸入することで、雨漏りが起こるリスクが高まります。

これらの問題を防ぐには、耐候性に優れた塗料の使用や定期的なメンテナンスが不可欠です。また、外壁材自体も耐久性の高いものを選択することが重要になってきます。

メンテナンス頻度が増える

(外壁の色褪せ)

軒ゼロ住宅は、通常の住宅と比べてメンテナンス費用がかさむ傾向にあります。軒がないため外壁の劣化が加速し、塗装の剥がれや変色、さらには雨漏りのリスクが高まる可能性があります。
一般的な住宅では外壁塗装のサイクルが10年程度とされていますが、劣化しやすい軒なし住宅では7〜8年に短縮される可能性があるのです。

また、軒がないことで雨だれによる汚れが目立ちやすくなります。これは見た目の問題だけでなく、長期的には外壁材の劣化を促進する要因にもなり得ます。
メンテナンス時には、耐候性の高い塗料や、汚れが付きにくい塗料などを選ぶようにするとよいでしょう。

軒のない家の耐久性を高める方法

軒のない家の場合でも、適切なメンテナンスを行っていれば、10年後もきれいな状態を維持することができるでしょう。そのためには、最大のデメリットである、雨漏りしやすさについての対策は必須と言えます。

例えば、耐候性に優れたサイディングや、防水性能の高い塗料を使用することで、雨や紫外線による劣化を緩やかにすることができます。また、定期的なメンテナンスも重要です。適切な時期に必要なメンテナンスを実施しないと、通常の住宅よりも早く劣化が進み、雨漏りが発生するリスクが著しく高くなります。

これらの対策を総合的に実施することで、軒のない家でも長期的な耐久性を確保できるのです。

庇(ひさし)の設置

軒のない家は、雨や日差しから建物を守る機能が不足しがちです。そこで注目したいのが、庇の設置です。
庇は、窓や玄関の上部に取り付けられる突き出し構造物で、雨水の侵入を防ぎつつ、夏場の直射日光を遮る効果があります。適切な庇の設置により、エアコンの使用頻度を抑え、省エネにも貢献できるでしょう。

10年後を見据えた住宅設計では、耐久性の高い素材選びが重要となります。
アルミや金属製の庇は、長期間使用しても劣化しにくく、メンテナンス性にも優れています。さらに、庇のデザインを建物全体の意匠と調和させることで、美観性を損なうことなく機能性を向上させられます。

高性能な外壁材の使用

軒のない家では、外壁材の選択が特に重要です。高性能な外壁材を使用することで、10年後も美しさと耐久性を保つことができます。
例えば、光触媒コーティングを施した外装材は、汚れを分解し自浄作用を発揮します。雨水による汚れも軽減されるため、メンテナンス頻度を抑えられます。また、断熱性能に優れたサイディングを採用すれば、エネルギー効率も向上します。耐候性や耐衝撃性に優れた素材を選ぶことで、台風や地震にも強い住まいを実現できるでしょう。

色褪せにくい塗料を使用すれば、長期間美しい外観を維持できます。
高性能な外壁材は初期コストが高くなりがちですが、長期的には維持費の削減につながり、経済的にも有利になります。

とにかく定期的なメンテナンスが必須!

軒のない家を長く快適に保つには、定期的なメンテナンスが欠かせません。外壁塗装は10年に1度が目安ですが、軒がない分劣化しやすく、より頻繁な点検が必要となるでしょう。
屋根や外壁の劣化、目地を埋めるシーリング材の劣化、雨漏りの兆候などを早期に発見し、適切な処置を施すことが重要です。
また、結露対策として室内の換気にも注意を払いましょう。

10年後も美しさと機能性を保つため、専門家による定期点検を3~4年ごとに実施することをおすすめします。軒のない家の特性を理解し、適切なケアを行えば、長期にわたり快適な住まいを維持できるでしょう。

まとめ:建ててから後悔しないために

軒のない家はシンプルでモダンなデザインで人気を集めています。内部空間を充実させることができ、都市部での土地の有効活用にも一役買っています。
しかし、家を長持ちさせるためには、特別な工夫や対策が必要になります。
家を建てる時は、これらの良い点と注意点をよく考えて選ぶことが大切です。10年後、軒のない家は単なるトレンドではなく、持続可能な住宅の新たな標準となっているかもしれません。

軒ゼロ住宅を選択する際は、デザイン性や空間の有効活用だけでなく、建物の耐久性や居住性、そして長期的なメンテナンスコストなども総合的に検討することが重要です。
立地条件や気候、家族の生活スタイルなども考慮に入れ、専門家のアドバイスを受けながら慎重に判断することをおすすめします。

軒ゼロ住宅の塗装をご希望なら、プロタイムズ長野若里店にお任せください。軒ゼロ住宅に適した高耐侯な塗料やシーリング材など、ご希望に合わせて総合的にご提案させていただきます。

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