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一概に屋根の雪止めといっても様々な種類があります。よく採用されているは、雪止め金具やアングルです。
アングルは、積雪地帯の住宅の屋根に設置しておくと安心の雪止めです。
雪止め金具と異なり、多くの雪をせき止められるため、降雪量の多い地域の方は設置を検討するのがおすすめです。

今回は、雪止めアングルと雪止め金具の違いや、設置するメリット・注意点などを紹介します。
まだ設置していない人は、これを気に設置を検討してみましょう。

この記事のPOINT

☑ 雪止めアングルと雪止め金具の違いについて
☑ どんな屋根に雪止めアングルは適しているのか?
☑ 雪止めアングル設置する際の注意点とは?
☑ 雪止めアングル設置の費用相場

雪止めアングルとはなにか

雪止めアングルとは、L型に加工された棒状の金具を、アングルという留め具で連結させたものを言います。雪止めアングルを屋根と垂直に設置することで、雪をせき止める効果があります。
それほど積雪のない地域ではその必要性があまりありませんが、積雪量が多い地域では重要な役割を果たします。
次項からはその必要性と形状の違いについてみていきましょう。

雪止めアングルの必要性

外壁劣化診断士石井

お客様の中には既存の雪止め金具から雪止めアングルや雪止めネットに交換される方もいます。雪止め金具を設置していたにも係わらず、大雪の際、雨どいが壊れたなどが原因で検討されます。プロタイムズ長野若里店では、雪害で起きた雨どい損傷の保険申請をお手伝いするだけでなく、雪止めの交換工事にも対応しています。

雪止めアングルがあることで屋根に積もった雪をせき止められるため、落雪を防げます。積雪量の多い地域で、特に家の屋根が次のような素材や形状をしている場合は、雪止めアングルの設置の検討が必要です。

  • 屋根が大きい場合
  • 急勾配(6寸勾配以上=約31度)の屋根
  • 摩擦の少ない屋根材を使用している場合

屋根が大きい場合は、単純に屋根に積もる雪の量が多くなります。落雪にあったときのダメージも大きくなるので、雪をせき止める雪止めアングルを設置しておく方が安全性を高められます。また、傾斜が急な屋根や摩擦が少ない屋根材を使用している場合は、雪が滑りやすいといった観点から雪止めアングルを設置しておく方が安心です。

形状の違いについて

雪止め金具には次のような種類があります。

  • 扇型:金具の先端が少し折り曲がっているタイプ。横への広がりはない
  • 富士型:雪止部分が富士山のような形をしたタイプ
  • 羽根つきタイプ:雪止め部分が羽のように左右に広がっているタイプ

これらは、屋根に等間隔で設置することで、雪をせき止めます。しかし、雪止めアングルのように一直線に防御戦を張れるわけではないので、防ぎきれる雪の量には限界があります。そのため、雪が降る地域でも比較的、積雪量がそれほど多くない地域で使用されるのが一般的です。

雪止めアングルは、雪止め金具で対応しきれない量の積雪がある地域で使用されます。また、屋根を横断するように一直線に設置するので、積雪量が多い時期はもちろん、雪解け後期に入ったときの少量の落石まで防いでくれます。

雪止めアングル設置のメリット

雪解けアングルの設置には次のようなメリットがあります。

●人、物への落雪を防ぐ

●近隣とのトラブルを防止するため

●雨樋の破損を防ぐ

要は落雪の際のトラブルと、降雪量が多くなった場合のトラブル予防になるということです。

人、物への落雪を防ぐ

外壁劣化診断士石井

道沿いに屋根が接している場合で雪止めが無い場合には、設置をおすすめします。

降り積もった雪は時として凶器になります。
積雪量の多い地域では毎年雪かき中や雪下ろし中に落雪事故が発生。中には命を落とす人もいます。
しかし、雪止めアングルを設置しておくことで、ある程度は屋根からの落雪を防げるため、落雪事故の脅威を遠ざけてくれます。

また、落雪が怖いのは人だけではありません。
降り積もり固まった雪の重量はかなりのもの。
落雪した際にその重みで車などが破損することもあります。
雪止めアングルでしっかり雪をせき止めておけば、こうした事故もかなりの確率で防げるでしょう。

近隣とのトラブルを防止するため

外壁劣化診断士石井

隣にお住いの方から雪が落ちてくると言われ気づかれる事が多いようです。実際に、こういった相談は年に1回〜2回はあります。全面への雪止め設置ではなく、部分的な設置で済む場合がほとんどです。

民法218条では、次のような決まりがあるため、落雪により隣家の物を破損させる、人にケガをさせる等の被害を出してしまった場合には、責任を負うことになります。

土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の工作物を設けてはならない。

引用元:民法 第二百十八条

具体的なトラブル例としては、自宅の屋根からの落雪により、「隣家の屋根の一部を破損させた」、「隣家の玄関が塞がれた」、「隣家の樹木が折れてしまった」などが考えられます。これらは落雪がなかったら発生しなかったトラブルです。
雪止めアングルは、こうしたトラブルの発生率も下げてくれます。

雨樋の破損を防ぐ

雨樋は雨を流すことが目的であるため、雪を載せられるほど丈夫な構造をしていません。
そのため、雪の重みが加わることで雨樋の部材が破損するおそれがあります。
破損したら都度、修理をすることになるうえに、雨樋に乗った雪が屋根の先端部分に付着したまま凍ってしまうと、屋根全体に水分が浸透。
雨漏りなどの原因となります。

しかし、雪止めアングルを設置することで、こうしたアクシデントを防げるので、余計な費用発生の防止や、屋根全体の耐久性を守るためにも設置するのがおすすめです。

雪止めアングル設置の注意点

降雪時にさまざまなトラブルを防止してくれる雪止めアングルですが、設置する際には次のような点に注意が必要です。

●豪雪地域は不要な場合がある

●雪下ろしがしにくくなる

●屋根への負担が増す

積雪地帯でも豪雪地域では雪が屋根に積もりすぎるため、設置しないというケースも多くあります。
また、雪下ろしをする場合は、雪止めアングルが邪魔で作業がスムーズに進まない場合もあるので注意が必要です。

豪雪地域は不要な場合がある

北海道や東北地方などの豪雪地帯では逆に雪止めアングルを設置しないことも多くあります。こうした豪雪地域では、雪の重みで屋根材が破損したり、ドアが変形したりします。雪を屋根に留まらせるのはむしろ逆効果となるのです。
そのため、豪雪地域ではあえて雪止めアングルを設置しないこともあります。

雪下ろしがしにくくなる

特に豪雪地帯では、雪の加重による建物全体の負担を減らすために、屋根から雪を下ろす「雪下ろし作業」が行われます。

この雪下ろし作業の際に、雪止めアングルなどの出っ張ったものが屋根にあるとスムーズに作業ができません。また、作業中にスコップなどで雪止めアングルを破損させてしまったり、作業している人が雪止めアングルに引っかかってしまい落下したりすることも考えられます。そのため、雪下ろしをすることがある場合は、雪止めアングルの設置に十分注意しておかなければいけません。

屋根への負担が増す

雪止めアングルは屋根に雪を留まらせることが、その役目です。
しかし、雪は積もると意外と重くなります。
凍るとさらに重量が増します。積雪量が多いと屋根の耐荷重よりも重くなり、屋根材の破損など、耐久性を下げる原因となる可能性も否めません。

雪止めアングルの相場

雪止めを設置する費用の目安は13~50万円ほどです。ただし、使用する金具が異なるため、設置費用は屋根の種類によって異なります。

●トタン屋根の場合

●スレート屋根の場合

昨今、主流となっている上記の屋根別に、費用相場を見ていきましょう。

トタン屋根の場合

トタン屋根の場合は、アングルまたは羽根つきタイプの雪止めを設置するのが一般的。
設置費用の相場は9~20万円程度です。
ちなみに雪止めの種類は屋根の形状や、気候、依頼主の好みで決めます。
どちらが良いというわけではないので、総合的に見てどの雪止めが良いかを業者とよく相談することをおすすめします。

スレート屋根の場合

スレート屋根の場合は、アングルや扇型を設置します。
設置費用の相場は6~20万円程度。
トタン屋根にも言えることですが、屋根の大きさや勾配によっても金額が変わってくるので、費用相場はあくまで目安として参考にしてください。

まとめ

これから積雪地域に引っ越す人や、引越し後はじめての冬を迎える人は、早めに雪止めアングルの設置を検討しましょう。雪止めアングルにするか雪止め金具にするかは、周辺の住宅に設置されているものでどちらが多いかで決めるのもおすすめです。雪はときに凶器となります。後悔先に立たずということわざもあるので、油断することなく、事前の予防を心がけましょう。

雪止めリフォームは、専門的な知識と経験が必要です。 まずは現地調査を行い、お客様の住まいに合わせた確かな提案を行います。
もし、雪止めに設置についての疑問がありましたらプロタイムズ長野若里店までお気軽にご相談、お問合せください。

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