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【木部塗装が本当に凄い】染み抜きあく洗いというプロの技!施工の流れを徹底解説
2021.03.14
木部の塗装・ウッドデッキの塗装
お役立ち記事・工事Howto
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国土の約7割が森林という日本で、木は様々な場所で使われてきました。日本家屋や寺社仏閣など、ほとんどが木造建築でした。暮らしの中でも欠かせぬ存在であり、今でも、その魅力から門扉やフェンスに、また内装ではフローリングや建具に利用されています。
ただ残念なことに、美しかった木部も、時の経過と共に日焼けや・黄変やささくれなどができてきます。
さらに進行すると黒ずんだり、染みになったり、くすんだり、みすぼらしくなります。
決してきれいな状態とはいえません。
新築時の風合いが失われ諦めてしまっている方も少なくないでしょう。
もし、新しい白木のような風合いに戻せるとしたらどうでしょう?シミや黒ずみも取り除くことができます。
その技術は『木部染み抜きあく洗い』です。洗浄では落ちない木部の汚れを、薬品を用いて落としていきます。
木部の劣化の状況に合わせて、あく洗い、しみ抜き、漂白などの作業を行い、木本来の美しさに蘇らせます。
リフォームの際、木部もきれいにしたいと考えている方に知っておいてほしい技術です。
折角、外壁や屋根を塗り替えたのに、木部だけは暗いイメージになってしまう。こんなことが無くなります。
これだけ違う施工前と施工後の木部
汚れを取り除いた木部はどれだけきれいになるのでしょうか?
それは、写真で見た方が遥かに早いと思います。白木に戻した後、着色塗装などでさらに仕上げていきます。木部染み抜きあく洗いを行うと、ここまで美しく蘇ります。染みになってしまった木部も黒ずんでしまった木部も、新しいものと見違える程です。
ちなみに施工前の写真は下のものになります。
ところで、こんな経験はないですか?
”時々、行くことがある旅館や店舗などの柱や襖が、突然きれいになっていた!”
外部のリフォームや室内のリフォームの際にも、この技術は使われているんです。
木が受けるダメージは汚れや黒ずみ、カビ、染み、ヤニ、日焼けや色あせなど、実に様々です。特殊な洗剤を使い、作業を根気よく進めていく事で徐々に白木のような状態に戻っていきます。ただ、腐食やカビ、染みなどの状態が酷すぎる場合、仕上がりに影響がでます。そのため早めの施工をおすすめしています。
木材の奥にまで染みができていると、すべてを取り除くことができない事があります。
そうした時は、濃いめの色で着色する事でリカバリーできます。
施工後は、定期的にメンテナンスをすることで、きれいを長持ちさせることができます。
木部をきれいに保つメンテナンス方法
紫外線や風雨、砂埃などを直接受ける場所は劣化が早く塗装しても数年で表面が色褪せてきます。また、塗料の保護性能も失われていきます。そのため、メンテナンスをせずに放置してしまうと、劣化が進んでいきます。そうならないためには、定期的な塗り替えが必要です。
もし、状態が良ければ上塗りするだけで劣化を防ぐことができます。
まずは、対象となる木部がどんな状態なのか?どんな塗料が使われているのか?確認しなければなりません。
最も一般的なのはステインです。塗膜を作らず、木部に浸透させる塗料です。木目が塗りつぶされることなく、透ける質感に仕上がるため木の風合いが活かされます。塗り替えの場合、ステインが塗られている木部なら上塗りすることでメンテナンスができます。しかし、塗膜のある塗料が塗られている場合には、既存塗膜を剥がすか、同じ塗料を上塗りする必要があり、染み抜きあく洗いでは対応できません。
木部染み抜きあく洗いの流れ
木部の状態によりますが、白木に再生していくためには様々な工程が必要になります。
灰汁を取り除くあく洗い、しみを抜くための染み抜き、日焼けを落とすための日焼け落とし、表面を平滑にする研磨など、木部の状況に応じて施工方法を変えます。
汚れを取り除くためには、その汚れごとに異なる薬品を使う必要があります。アクロンABは日焼け・手アカ・トノコ・汚れ落としとして、レブライトは、あく洗い後のシミ落しに、ノーベルは白木の漂白に使います。工程を繰り返すことによって地肌が蘇っていきます。
尚、この木部染み抜きあく洗いは、薬品を扱うことから専門の業者に依頼することをオススメします。
あく洗い
写真の木部は色褪せだけでなく、くすみや染みなどができている状態でした。長年の放置によって劣化した木部は、洗浄しただだけでは綺麗になりません。そのため数種類の薬品を使い幾つかの工程を踏んでいく必要があります。ボロボロになってしまった、木部を綺麗な状態に戻すためには、手間と時間が掛かります。また、デッキなどの場合には状態によって部分張替えすることがあります。まず行う作業は、洗浄とあく洗いになります。木部を再生していく工程の中で、最も重要です。以前に塗られたステインの除去やあくの除去、漂白を目的とします。乾燥が進むにつれ、漂白作用が強く表れるため白く仕上げたくない時は、薄めて使用します。汚れが浮き出てくるのを確認し、水だけをつけた刷毛で洗い流します。この時点で汚れを残してしまうと後々まで残ってしまうため、必要に応じて研磨剤を使い、作業を繰り返していきます。この工程で気をつけなければならないのは、木に薬品が残らないようにしっかりと水で洗い流す事です。
作業中のお願い
☑テスト施工を行う際の日程調整をお願いしています。
☑作業中は危険ですので周囲への立ち入りはご遠慮をお願いします。
☑薬品などの資材には触らぬようにお願いします。
シミ抜き
【あく洗い】であくを取り除いた後、丸1日乾燥させ次の工程であるしみ抜きを行います。
しみ抜きに使用する薬品は、医薬用外毒物ですので、取り扱いには充分に注意が必要です。前述したように、きれいにするためには複数の工程を行います。あく洗いの段階では、落ちない紫外線による染みや染みの素を取り除くために染み抜き専用の薬品であるレブライトを、やはり同じように刷毛で塗布していきます。ちなみに成分はフッ化水素。この工程はあく洗いの作業と異なり、洗い流すと行った作業ではありません。
染みや染みの素を薬品により化学反応を起こして消す作業になります。あく洗いの時より柔らかい刷毛を使用し、薬品を染み込ませるように塗っていきます。
作業中のお願い
☑素手で触ると危険です。薬品のケースなどにも触らないでください。
☑作業中は危険ですので周囲への立ち入りはご遠慮をお願いします。
☑染み抜き作業後も、確認のため木部に触ったりしないようにお願いします。
漂白
あく洗いとしみ抜きを行った後、汚れは除去された事になりますが、紫外線による日焼けやカビが残っているため、使用する薬品を変えて除去します。
その際に使用する薬品が『ノーベルAB』になります。
『ノーベルAB』は白木状態のカビ取りや漂白に特化している薬品で、しみ抜きやアク洗いと同様に刷毛にて木部に浸透させながら落としていきます。
しみ抜きやアク洗いだけでなく日焼け・カビ落としもする事で、新築時に近い状態でキレイな木に蘇らせることができます。
作業中のお願い
☑使用する薬品には金属類などを腐食させます。周囲の物を事前に移動させていただきます。
☑作業中は立ち入らないようにお願いします。
☑漂白作業後も、確認のため木部に触ったりしないようにお願いします。
修正洗い&薬品拭き取り
木部のアク洗いや漂白が終わった状態ですが、木にはまだ薬品が残っている状態です。
木に付着している薬品を濡れた雑巾でしっかりと水拭きをして残りの薬品を除去します。確認しながら、作業を繰り返します。
また、使用した薬品によって木の葉面は毛羽立って表面がざらざらになります。
紙やすり等の研磨材を使って表面を滑らかにしていきます。
作業中のお願い
☑研磨中は埃がでます。
☑施工完了までは、木部に触らないようお願いします。
☑水洗い中には、施工場所に入らないようお願いします。
木材保護塗料仕上
上記の作業まで終えると施工した部分は新築時に近い、白木ような状態に戻っています。ただ、そのままでは、保護する性能がありません。長期にわたってキレイな状態を保つために木部専用の保護塗料を最低2回は塗布します。
塗装してあとは乾燥させて完成です。鉄も、塗装されていなければ直ぐ錆びてしまうように、木部も保護塗料が塗られていないければ汚れや水分が付きやすく染み込みやすい状態です。白木のままで放置してしまうと紫外線や雨水の影響で直ぐに作業前と同じ状態に戻ってしまうでしょう。
作業中のお願い
☑乾燥する前には触れぬようお願いします。
☑施工から1~2週間経過する前に何度も触れてしまうと容易に色落ちしてしまうのでお控えください。
☑塗装中は塗料が洋服などに付着してしまう可能性があります。施工場所に入らないようお願いします。
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