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現在、広く普及している化学合成塗料は耐久性に優れる一方で、化学物質への過敏反応やシックハウス症候群の原因となるなど、人体への影響が懸念されています。これに対して、自然塗料は環境に優しく、健康へのリスクが少ないことから、近年注目を集めている塗料です。

本記事では、自然塗料の基本的な種類や特徴、安全性について詳しく解説します。自然塗料だからといって過信せず、製品表示に従い適切に使用することが重要です。自然塗料のメリット・デメリットを理解し、安全に使用できる製品を選びましょう。

この記事のPOINT

☑ 自然塗料には明確な定義がない
☑ 利用シーンとメリット、デメリット
☑ 自然塗料の種類はオイル系、ワックス系、その他
☑ 自然塗料もホルムアルデヒドを発生することがあるという事実

自然塗料とは何か?

法令で特に定められた定義はありませんが、一般的には塗料分類の一つで、組成・成分に石油資源や合成顔料を含まない天然の循環する素材からの原材料のみでなる塗付け材のことを指します。
主に植物油や植物ワックス、植物顔料、鉱物顔料など天然素材で構成された塗料です。

2003年の建築基準法改正以降、内装建材の選択や塗料の安全性が重要視され、自然塗料が注目されています。これらの塗料は安全性が高いとされており、化学物質を含まないため環境への負荷も少なく、アレルギーの原因となる成分も含まれていないと言われています。
現在日本で販売されている自然塗料はドイツから輸入されているものがほとんどです。

利用シーンとメリット

自然塗料は木材の保護や美観を保つために使用されることが多く、DIYやリフォームの際にも人気があります。
自然塗料は、木材に浸透し塗膜を作らないタイプのため、木の調湿性を保ちながら保護します。木材の表面から浸透し、木目の美しさや手触りを残しながら耐久性を伸ばすことができます。
適切なメンテナンスを加え使い込むほどに味わいや深みを生み出せるのも自然塗料による塗装の魅力です。
メンテナンスも容易で、性能が低下しても同じ塗料を重ね塗りすることで保護機能が復活します。安全性が高く強烈な臭いがないため、初心者でも扱いやすいです。

デメリットもある?

自然塗料は化学塗料に比べて価格が高くなる傾向があります。天然の原材料を使用しているので、製造コストが高くなり、その分価格に反映されているためです。
また一般的な化学塗料に比べて、完全に乾燥するまでに時間がかかるので、塗布後にすぐ使用できないことが多いです。
自然塗料は耐久性が化学塗料に比べて劣るため、頻繁なメンテナンスが必要になるでしょう。
ほかにも化学塗料に比べて選べる色が少ないため、デザインの自由度が制約されることがあります。

加えて、日本では自然塗料の明確な基準がなく、中には石油系溶剤を含む製品であっても自然塗料として扱われていることがあります。自然塗料だからといって必ず安全ではなく、アレルギー物質を含む場合があるため、敏感な方は使用前にアレルギーテストをするなど確認してから使用しましょう。

自然塗料の種類とその特徴

自然塗料は、大きく分けて「オイル系塗料」「ワックス系塗料」「その他塗料」の3種類があります。
オイル系塗料は、亜麻仁油やひまし油などの植物油を主成分とし、木材の保護に適しています。ワックス系塗料は、蜜蝋などの天然由来ワックスを使用し、耐久性が高いです。その他の塗料は、鉱物や樹液などを原料とし、自然な風合いが特徴です。

オイル系自然塗料の特徴と用途

オイル系自然塗料は、天然の植物油を主成分とした塗料で、環境に優しい特徴があります。特にひまわり油、亜麻仁油、荏胡麻油、胡桃油、カシューなど天然の植物油を主成分などがよく使用されます。食用にも使用されるものなので、赤ちゃんやペットが舐めてしまっても大丈夫。
天然油脂が木材に浸透することで、撥水性と防腐効果を与えて、木材の腐食を予防します。

用途としては、家具や床、壁などの木製品に適しており、DIY愛好者やプロの職人たちに人気があります。オイル系自然塗料は、木材の美しい木目を引き立て、定期的なメンテナンスを行うことで、長期間にわたり美しさを保つことができます。

ワックス系自然塗料の特徴と用途

ワックス系自然塗料は、蜜蝋、カルナバ蝋、カンデリラ蝋、など動物性、植物性由来の天然蝋を主成分にしたものです。そのままでは固形のため溶剤を加えて、扱いやすくしています。木材の表面に透明な塗膜を形成して保護するため、撥水性や防汚性が高まります。

用途としては、木製家具やフローリング、カウンターなどの木材に適しています。塗布後は木材の呼吸を妨げず、自然な風合いを保ちながら耐水性や耐久性を向上させます。時間の経過とともにワックスが取れていきますので、定期的に上塗りすると美しさを長持ちさせることができます。

オイルワックス系自然塗料の特徴と用途

オイルワックス系自然塗料は、オイルとワックスを組合せたもの。
木材との相性が良く、他の自然塗料よりも木材を保護する機能が高くなっています。植物油などのオイルで木材の表面を保護し、天然蝋などのワックスで撥水性を持たせることで耐水性を高めることができます。

特に子供部屋や家具、フローリングなどに最適です。種類も豊富で、色味や仕上がりの違いを楽しむことができます。また、メンテナンスも簡単で、定期的に塗り直すことで長期間美しさを保つことができます。

その他の自然塗料の種類

自然塗料には多くの種類があり、それぞれの特性に応じた用途があります。
漆や渋柿などは植物の樹液や果実から作られる、日本固有の天然成分のみを使用したものです。防虫や撥水効果などがあり、化学物質が苦手な方にも安心して使えます。

ほかにもベンガラは鉱物を原料としたもので美しい朱色が特徴です。防腐効果があり、昔から木造建築物に使われてきました。
鉱物から採れる石灰石を原料とした漆喰や、植物性プランクトンが化石化した珪藻土などは調湿や耐火性があり、内壁や外壁などに使用されます。
用途に合わせて最適な塗料を選ぶことで、長期間にわたって美しさと機能性を維持できます。

自然塗料の安全性について

自然塗料の安全性とホルムアルデヒドの問題

自然塗料は天然素材を使用していますが、完全に安全であるとは限りません
特に植物性油を原料に用いた自然塗料は、塗装後の乾燥中に、植物性油中の成分が化学反応を起こし、シックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドが微量ながら発生することがあります。この現象は塗装後の比較的早い段階で起こり、建築基準法で定められた「F☆☆☆☆」基準以上のホルムアルデヒドが放出される場合もあります。

また、現在の日本では「自然素材」や「自然塗料」の明確な基準はなく、石油系の溶剤が自然塗料と謳っている塗料にも含まれている場合があります。こういった溶剤は塗装後の乾燥中に室内に蒸気として放出され、シックハウス症候群の原因になるものや、化学物質過敏症の原因になるとも考えられています。
そのため使用の際は以下の点に注意しましょう。

使用の際の注意点

自然塗料を家具に塗って室内に置くと、塗装面からホルムアルデヒドが放散され、室内のホルムアルデヒド濃度が上昇する可能性があります。

● 塗装中および塗装後もしばらくは、十分な換気を心がけましょう。特に広い面積を塗る場合や、化学物質に敏感な方、小さな子どもがいる家庭では注意が必要です。

● 使用量が多いほどホルムアルデヒドの放散も増加します。製品に記載されている使用量や使用方法を守って使用しましょう。

● 塗料が染み込んだウエスは自然発火する恐れがあります。使用したウエスは、水の入った容器に入れて処理するようにしましょう。

自然塗料でもアレルギー反応を引き起こす可能性があるため、事前に小さな部分でテストすることが推奨されます。

自然塗料の選び方のポイント

自然塗料を選ぶ際のポイントは、安全性と種類を理解することです。
まず、安全性については、成分に注目しましょう。天然材料だからといって、すべての人にとって安全とは限らず、中には体質に合わない成分が含まれていることもあります。特に安全性を重視している自然塗料メーカーでは、ホームページやカタログで成分を公開しており、ホルムアルデヒドやトルエン、キシレンなど、シックハウス症候群の原因となるVOC(揮発性有機化合物)を使用していないことや、その溶剤を選んだ理由についても詳しく説明されているものがあります。

次に用途にあった商品を選ぶようにしましょう。内装用塗料は建物の内部の壁や床、家具、玩具などが対象です。外装用塗料はウッドデッキやフェンス、壁などです。外装用塗料は、紫外線に強く耐候性のあるものを選ぶ必要があります。しかし、一度。塗装をしたとしても何十年も持たないので定期的にメンテナンスを行う必要があります。

まとめ

自然塗料は、石油資源や合成顔料を含まない天然の循環する素材からなる塗料で、種類はオイル系、ワックス系、ミネラル系など多岐にわたり、用途に合わせて選択できます。自然塗料に法的な定義はありませんが、自然由来の成分のため人体や環境への負荷が少ないと考えられていま
価格が高めで、乾燥時間が長いなどの注意すべき点はありますが、適切な手入れをすることで味わいが増し、美しさを保つことができます。

一方で、ホルムアルデヒドが発生する可能性や、全ての人にアレルギーが起こらないというわけではありません。成分表示を確認し、可能ならアレルギーテストの実施や使用方法の確認を行うことをおすすめします。


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