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住宅の購入や建築をする際に、「軒先」を重視している人は少数派でしょう。しかし、「軒先」は家の外壁を保護したり、室内に光を取り込んだり…と、住宅の寿命や室内環境を左右する重要な設備です。今回は、軒先の役割や軒先の長さにおけるメリット、デメリットなどを紹介。修理が必要な劣化症状や費用相場についても解説しているので、住宅の購入や建築を検討している人はぜひ参考にしてください。

この記事のPOINT

☑ 軒先とは?軒先と軒下の違い
☑ 軒先の役割は、外壁を保護する、日差しを調整する、雨除け
☑ 軒先の長い家と短い家、どっちがいい?
☑ 軒先の劣化症状と修理方法
☑ 軒先修理の費用相場

軒先とは

「軒先」とは、軒の突き出た部分の先端を意味します。

  • 軒:建物の屋根で壁面よりも外に突き出ている部分
  • 軒先:建物の屋根で壁面よりも外に突き出ている部分の先端
  • 軒の出:軒の長さ

「軒」を含む言葉はさまざまあり、上記のようにそれぞれが持つ意味も微妙に異なります。

軒先と軒下の違い

「軒先」は先述したとおり、軒の突き出た部分の先端を意味します。
一方、「軒下」とは文字通り軒の下の部分で、外壁から突き出た屋根の下にあるスペースのことを言います。たとえばベランダやバルコニー、犬走りなどがある屋根から下部分の空間が軒下にあたります。

屋根の軒先の役割

屋根の軒先の役割は3つあります。

  • 家の外壁を保護する
  • 日差しを調節する
  • 雨よけになる

軒先は上記のような役割があり、住宅の寿命や室内環境を左右する重要な設備と言えます。

家の外壁を保護する

家の外壁において大敵となるのは、紫外線と雨です。
軒先があることで紫外線や雨が外壁に当たる面積が狭くなり、結果的に家の外壁を保護することに繋がります。
しかし、軒先がないと、ある場合に比べて日差しや雨が当たりやすくなるため、外壁の劣化が早まります。
最終的にはクラックと呼ばれるひび割れが起き、そこに雨水が侵入することによって家の構造部が腐ってしまう、ということになりかねません。

日差しを調節する

日差しの高度は季節によって異なり、夏は高い位置から強い日光が差し込みます。軒先があれば、強い日差しを遮り、室内が高温になることを防げます。冬は太陽の高度が低いため、軒先があっても室内に日差しを取り込むことが可能。室内を温かく保ってくれます。

一方、軒先がない場合、季節問わず日差しをたっぷり取り込めるといったメリットがあります。その反面、住人や壁、家具などに直射日光が当たるため、肌への負担や壁紙・家具の劣化の進行を早めるといったデメリットが考えられます。

雨よけになる

軒先は屋根の延長であるため、屋根と同じく雨よけの効果があります。
軒先がないと外壁に直接雨が当たるため、劣化を早めてしまいます。また、窓を開けると雨が室内に降り込むため、雨天の場合は換気も満足にできなくなります。

屋根の軒先は長い家と短い家はどちらがいい?

軒先が長い家と短い家にはそれぞれ次のようなメリット・デメリットがあります。

 メリットデメリット
屋根の軒先が長い家夏の日差しを遮断できる雨が外壁に当たりにくい室内が暗くて、寒い建築コストが高い
屋根の軒先が短い家室内の明るさを確保できる居住スペースを広めに確保できる外壁が劣化しやすい雨漏りしやすい

たとえば軒先が短い家は、室内に光を取り込みやすく、居住スペースを広く取れます。しかし、外壁に紫外線や雨のダメージを与えやすく、雨漏りなどのトラブルを引き起こしやすい特徴があります。それぞれのメリットとデメリットを比較して選ぶことが重要です。

屋根の軒先が長い家の特徴

屋根の軒先が長い家は、昔ながらの日本家屋や現代的なデザイン住宅に採用されることが多い傾向にあります。軒先が長いことで、夏の日差しを遮ることができ、室内が高温になることを防いでくれます。また、雨が直接外壁に当たりにくいため、外壁劣化の進行をおさえることができる点もメリットと言えるでしょう。

一方、軒先が長いことで室内に光が入りづらくなるため、部屋が暗くて寒くなるといった問題点もあります。また、屋根の面積も広くなるため、建築費用が高くなってしまう点はデメリットです。

屋根の軒先が短い家の特徴

軒先が短い家はスタイリッシュでお洒落な印象が強く、近年増加傾向にある建築スタイルです。軒先を短くすることで、狭小地でも居住スペースを広めに確保でき、また太陽の光を取り込みやすいため、室内が明るくなります。

一方、軒先が短いことで外壁に直接雨が当たるため、外壁の劣化を早める要因になります。それにより、屋根と外壁のつなぎ目などから雨水が浸入し、雨漏りに繋がりやすい点はデメリットと言えるでしょう。

屋根の軒先が短い家はこまめに点検しよう

先述のとおり、軒先が短い家はスタイリッシュでお洒落ですが、家の外壁などが痛みやすいというデメリットがあります。そのデメリットを払拭するためにも、普段からこまめな点検が必要です。点検で気になった箇所はなるべく早めに補修するなどして外壁の劣化を防ぎましょう。補修は自力でできるケースもありますが、やり方を間違うと劣化を早める要因になるので、小さな箇所でも専門業者に依頼することをおすすめします。

また、外壁は10年周期でメンテナンスを行うのがおすすめです。普段からこまめに点検を実施していても、耐用年数の経過は止められません。そのため、雨漏りのリスクを最小限に留めるためにも、10年周期でメンテナンスを行いましょう。

屋根の軒先の劣化症状

長年、紫外線や雨風を受けてきた屋根は少しずつ劣化していきます。
金属屋根の場合、軒先部分が劣化し、腐食していきます。その原因は、軒先の裏面が雨水や結露によって湿っており、一度侵入した裏面の水分は排出されにくい状態になることによるものです。
こうした状態を放置しておくと、錆が発生して劣化を招きます。

屋根の軒先の修理方法

軒天の剥がれ

軒先が腐食してしまうと、表面の塗装ではなく、葺き替えをする必要がでてきます。なぜなら、軒先の錆が進行することで穴が開いてしまうため、塗装では根本的な解決にならないからです。

また、屋根の葺き替えをDIYでやることは安全面、品質面においてかなりのリスクを伴います。
コストを抑えたい気持ちもあると思いますが、長い目で見た場合、専門業者に依頼する方が間違いないでしょう。

屋根の軒先の修理の費用相場

先述のとおり、軒先修理では屋根の葺き替えをするケースが多く、その際の修理費用の相場は約70万円~200万円と言われています。大掛かりな作業のため、かなり費用も高くなってしまいます。
しかし、場合によっては、軒先のみを張り替えるという方法も可能。その場合は、屋根全体を葺き替えるよりも費用は抑えられるでしょう。

まとめ

軒先は住宅の耐久性にも影響を与える重要な設備です。また、機能面のメリット・デメリットがあるだけでなく、外観の印象も変わってくるので、さまざまなことを考慮したうえで長さも決めたいものです。

ただし、軒先をはじめ、外壁は常に紫外線や雨風にさらされているため、経年劣化は避けられません。程度によっては自力で修理もできますが、屋根や壁の高い位置で劣化がおきた場合は、足場がないと作業ができないでしょう。また、慣れていない人が見よう見まねで作業を行うのは大変危険です。

私たちプロタイムズ長野若里店は外壁塗装をはじめ、屋根工事を請け負う専門業者です。軒先の修理はもちろん、経年劣化した外壁塗装もお任せいただけます。創業以来50年、さまざまな現場に立ち会い、多くの経験を積んだ実績を基に一軒一軒状態が異なる屋根や外壁にあわせて、最適な工事を提案いたします。軒先や外壁についてお悩みの方は、お気軽にしろくまペイントまでご相談ください。

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