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屋根の見た目を美しく保つためには、破風板のメンテナンスが欠かせません。なぜなら、屋根の端である破風板が、最も傷みやすい部分だからです。
しかし、破風板に塗装は必要なのか、またどの塗料を使えばいいのか、破風板自体の役割についてもご存じない方も多いのではないでしょうか?
ここでは、破風板の基本的な知識と、破風板に合った塗料の選び方についても解説していきます。

この記事のPOINT

☑ 破風板の役割は、風雨から家を守る
☑ 破風板を塗装する目的
☑ 素材別!破風板の塗装におすすめの塗料
☑ 破風板塗装の手順と使用材料

破風板とは?その役割と重要性

破風板とは

破風板とは、屋根の先端に設置される重要な建材の一つです。
屋根破風板、または破風と呼ばれ、家の屋根の端、特に妻側にある山形に取り付けられた板を指します。
平側にある、地面と水平になっている部分は軒先と呼ばれ、軒先の先端は鼻隠しと呼ばれます。
破風板は屋根の端を覆い、屋根内部に雨水や風の侵入を防ぐ重要な役割を果たしています。
材質には木製や金属製、塩ビ製などがあり、それぞれに最適な塗料が異なります。
破風は見た目を整えるだけでなく、屋根構造の一端として建物を自然の厳しさから守る役割を果たしています。

破風板の役割とは?

破風板は単なる装飾や目隠しのためだけに存在するわけではありません。
実は、家を守るための非常に重要な役割を持っており、この小さな部品が家全体を様々な外的要因から保護しているのです。基本的には、破風板の役割は以下の3点になります。

1.防風・防水

2.防火

3.雨樋の下地

破風板は家を守るための防風・防水、防火、そして雨樋の下地としての役割を持ち、家の耐久性や安全性を高めるために必要な部位であることがわかります。

防風・防水

破風板は、家の屋根を守っています。
強風や豪雨によって屋根裏に水や風が浸入すると、家にダメージを与える可能性があります。
屋根は上からの直接的な影響には強いものの、側面や下部からの風や雨には弱いという事を考えると、破風板の役割は非常に重要です。

破風がしっかりと機能することで、雨風が横や下から屋根裏に侵入するのを効果的に防ぎます。
破風板は、家を自然の厳しさから保護するための最初の防御線とも言えるでしょう。

防火

破風板には、屋根の防火性を高める役割があります。
もし、破風板がなければ、火の粉が屋根に簡単に入り込み、炎が広がりやすくなります。そのため、防火対策としても欠かせません。

火災は、通常、下層から上層へと炎が移行しやすい傾向にあります。
特に、窓からの炎が軒先へと拡がり、最終的には屋根裏まで達することがあります。
破風板は、その進行を遮ることで、屋根への延焼を防ぎます。

雨どいの下地

破風板は、建物を風や水から守ること、火災からの保護という基本的な機能を持ち合わせています。
しかし、それだけはなく、雨樋の設置にも欠かせない役割を担っているのです。
具体的には、雨樋を支えるための金具を固定するための下地として利用されています。

破風板塗装の目的とは

破風板は、屋根や外壁と同様に厳しい気象条件に晒されています。
そのため、破風板の塗装は、建物を守るための重要な工程となります。
適切な塗料を選び、丁寧な塗装を行うことで、破風板はその機能を長期間にわたって保つことができます。

特に、破風板は屋根や外壁と比べて劣化が早いことがあるため、塗料の品質を落とすことなく、屋根用に用いられる塗料と同等のものを選択することが賢明です。
そうすることで、耐候性を高め、建物の美観を維持することが可能になります。

DIYが流行する昨今、自分で塗装を試みる方もいるかもしれませんが、破風板の塗装は高所作業となるため、安全面でのリスクが伴います。また、専門的な知識がなければ、塗料が適切に素地に密着せず、剥がれやすくなる恐れがありますので注意が必要です。

破風板の素材別特徴

破風板の塗装を行う際、素材に応じた塗料を選ぶことが重要です。
それぞれの特性を理解することが、塗装を長持ちさせる第一歩になります。

木材系

木材系の破風板は、かつての住宅建築で広く採用されていた素材です。
窯業系や金属系の材質が耐火性に優れていることから、現代の建築ではこれらが主流となっていますが、20年前後の建物では木材系の破風板がよく用いられていました。

屋根や外壁のメンテナンスサイクルが10年であるのに対し、木材系の破風板は劣化が早いため、5~6年ごとに点検が必要です。
木材は生きた素材で、呼吸をすることで伸縮し続ける性質があります。
そのため、塗膜は密着しにくく、剥がれやすいという特徴があります。

適切な塗料の選択が大切で、木材に浸透して余分な塗膜を作らないタイプが推奨されます。
このような塗料は、木の通気性を損なわず、素材の呼吸を阻害しないため、塗膜の剥離が起こりにくいです。適切な塗料を使った塗装は、木材系破風板の寿命を延ばし、美観を保つことができます。

木部に適した塗料とは?

キシラデコールフォレステージ

キシラデコールフォレステージ
出典:大阪ガスケミカル株式会社

大阪ガスケミカルが提供する「キシラデコールフォレステージ」。
この塗料は、木材の美しさを長期間保ちつつ、紫外線や雨水から木部を保護することを目的として設計されています。
キシラデコールフォレステージは、木材の質感を活かしながら、耐久性を高めることで、破風板のメンテナンス周期を延ばす助けとなるでしょう。

オスモカラー

出典:オスモ&エーデル株式会社

オスモカラーは、木材の呼吸を妨げず、自然な見た目を保ちながら耐久性を高めることができる塗料です。木部の表面を強固ながらも柔軟に保護し、変色や腐食から守ってくれるため、破風板の塗装には非常に適しています。
また、塗料の種類によっては、UV保護成分が含まれているものもあり、日差しによるダメージから破風板を守る効果も期待できます。

金属系

トタンやガルバリウム鋼板などの金属材料は、耐久性が高く美観がある一方で、熱による変形のリスクを持っています。
太陽光などの熱によって、変形する可能性があるため、注意が必要です。

トタン製の破風板は、その耐久性を保つために専用の塗料を使用する必要があります。
一方で、ガルバリウム鋼板はメンテナンスフリーとされているものの、塗装を施す場合には特別な手順を踏む必要があります。
金属系の破風板を塗装する際には、サビの発生を防ぐためにサビ止めを先に塗布することが必要です。サビ止めを施さないと、サビが広がり、破風板の寿命を縮める原因となります。

その後、鉄部専用の下塗り材を使用して塗装を進めることで、金属破風板の耐久性を最大限に引き出すことができます。適切な塗料の選択と正しい塗装手順を守ることで、破風板は長期にわたりその機能を維持します。

鉄部専用下塗り材の例:サーモテックメタルプライマー

出典:株式会社アステックペイント

金属製の破風板には、耐久性と防錆性を兼ね備えた専用の下塗り材を使用することが求められます。
例えば、アステックペイントのサーモテックメタルプライマーは、金属部分に特化した下塗り塗料としてその性能を発揮します。
この塗料は、金属表面に強固に密着し、上塗り塗料の密着を助けるとともに、サビの発生を抑制します。

窯業系

セメントを主原料とするこの種の破風板は、吸水性が高いため、水分によるダメージを受けやすいという特性があります。そのため、塗装による適切なメンテナンスが必要です。

破風板が水を吸収すると、その水分が凍結し、膨張して破風板を内側から破壊する可能性があります。このような状況は、ヒビ割れの原因となり、結果的に水の侵入経路を作り出してしまいます。
屋根や外壁の塗装と合わせて、築10年が経過したり、前回の塗装から10年以上が経過した場合、塗装を検討する必要があります。

窯業系に適した塗料の例:1液ファインウレタンU100

日本ペイント株式会社

窯業系破風の塗装でよく使われているのが、日本ペイントから販売されている「1液ファインウレタンU100」という製品です。
1液型のウレタン塗料であるため、施工性が高く、塗装作業をスムーズに行うことができます。
また、耐久性に優れ、長期間にわたって破風板を保護することができます。
窯業系破風が持つ特徴に最適な塗料を使用することで、天候の変化や紫外線に強い仕上がりを実現できます。

破風板塗装の費用相場

一般的に、破風板の塗装は平方メートル単位で費用が算出されることが多いですが、中にはメートル単位で計算する業者も存在します。相場としては、800円から1300円程度が平方メートルあたりの価格です。例えば30平方メートルの破風板を塗装する場合、24,000円から39,000円の間で費用が発生することになります。

この費用相場はあくまで参考値です。
予算を立てる際には、この相場を基準にして、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。そうすることで、適正価格で質の高いサービスを受けることができるでしょう。

破風板の色選びについて

破風板の基礎知識を説明したところで、次は実際に塗装する際のポイントについて触れていきます。

屋根・外壁の色に合わせるのが基本!

破風(はふ)

破風板の塗装色を選ぶ際は、屋根や外壁と調和する色を選ぶことが一般的です。
住宅全体のバランスが取れ、美しいデザイン、美しい見た目をつくりだします。
異なる色を選ぶと、不協和音を生じさせてしまう可能性があるため、注意が必要です。
外壁や屋根の色と同じ系統、あるいはそれらを引き立てる落ち着いた色を選ぶことで、見た目の印象が大きく向上します。

汚れが目立つ白色は要注意

白色は清潔感があり、明るい印象を与える色ですが、慎重に選ぶ必要があります。
破風板は日頃、外的な要因を直接受けています。
そのため白は特に汚れやすく、美観が損なわれがちです。
もし外壁が白色を基調としている場合でも、破風板を屋根の色と調和させることで、建物全体にまとまりを与え、見た目の印象を高めることが可能です。適切な塗料の選択、適切な色の選択は、破風板の耐久性だけでなく、外観の保持に重要な役割を果たします。

破風板塗装の手順・使用するモノを解説

では、実際に業者がおこなう破風板塗装の手順について解説していきます。

塗装で使用する道具:ケレン用具

破風板の表面を整える際には、マジックロンやサンドペーパーといったケレン用具が必要です。
古い塗膜を剥がしたり、表面の小さな凹凸を滑らかにするために使用し、塗料の密着を助ける役割を果たします。
適正な道具を使い、前処理を丁寧に行うことが大切です。

塗装で使用する道具:刷毛(はけ)

一般的に、塗料の塗布には刷毛やローラーが用いられますが、どちらを使うかは塗装を行う業者や塗装する破風板の種類によって異なる場合があります。

破風板塗装の手順

(1)洗浄

破風板の塗装は、洗浄から始まります。
経年により蓄積したホコリや汚れを丁寧に落とします。表面をきれいにすることで、塗料の密着を促し、長持ちする塗装をが実現します。

(2)ケレン作業

旧塗膜を削って、きれいに取り除きます。ケレン作業と呼ばれる下地処理になります。
古い塗膜を慎重に削り取り、表面を滑らかにすることで、新しい塗料がしっかりと密着します。
古い塗膜が残ってしまうと、新しい塗料が密着せず、剥がれやすくなってしまいます。
ケレン作業は破風板塗装において欠かせない工程と言えます。

(3)下塗り

耐久性を高め、美しい仕上がりを実現するためには、下塗りもまた重要な役割を果たします。
この工程では、上塗り用の塗料がしっかりと破風板に密着するよう、下塗り材をしっかりと塗布する必要があります。下塗りは、塗膜の密着させ、長期にわたる保護機能を発揮するための基礎を築きます。

(4)上塗り

この工程は、通常2回塗ります。
塗膜が強固になり、破風板を雨風から守ります。
適切な間隔をあけて二層に塗布することで、塗膜の密着が高まり、防水機能が格段に向上します。

(5)完成

破風板を塗装は、材質に適した塗料を選ぶ必要があります。
木製、金属製、ビニール製など、破風板の材質は様々であり、それぞれに対応した塗料を使うことで、耐久性を高め、美しい仕上がりを実現できます。
塗装工程は丁寧に行い、最終的に塗料が完全に乾いたことを確認してから作業が完成します。
正しい手順と適切な塗料選びにより、破風板は長期にわたって家の外観を保護し、役割を果たし続けることができます。

まとめ

破風板の塗装は、見た目の美しさを保つだけでなく、住まいを守る上で欠かせません。
普段、気にしていない破風板も、実は住宅の耐久性に大きく影響を与える部分。そのため、正確な知識を持って、適切な塗料選び、塗装手順が必要です。
自宅の破風板がどのような材質であるかを把握し、それに合った塗料を選び、しっかりとした塗装を行いましょう。そうすることで、美観を維持し、家全体の保護性能を高めることができるのです。

破風板の劣化が気になってきたら、専門家による無料見積もりをご活用ください。メンテナンスが必要かどうか、外装劣化診断士が劣化状況を正確に診断いたします。
プロタイムズ長野若里店は、全国で累計10万件の実績がある、外壁・屋根塗装の全国ネットワークです。完全自社職人による、スムーズで丁寧な塗装工事を行っており、地域で3,000件以上の実績を持つ優良塗装業者です。破風板の塗装なら、プロタイムズ長野若里店へお気軽にご相談ください。

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